10/04/2013

傍にいてくれるだけでいい



ブルースのことを思い出すときは、楽しかったことばかりが浮かんでくる。心が淋しくならないよう、わたしの心がそう仕向けてくれているのか。
もっと色んなこと思い出そう、と、自分のために書き留めている日記を読み返していたら、だんだんだんだん、淋しく、恋しく、なってきた。心は、まだ辛いのだなぁ、と思う。うん、それでいいのだ。






2012年4月24日



昨日の朝、仕事へ行くときに驚いたこと。それは辺りがもう白んで来ていて、青空がうっすらと始まっていたこと。週末休みの間に、夜の明けるのが早まっていたらしい。たったの2日でこんなにも違うのかと驚かされた。先週の金曜まではまだ真っ暗ななか、職場へ向かったものだけれど。


昨日の朝は38Fとさっぶい朝だったが今朝は寒さが緩んだようで起きるのが楽だった。今、調べてみると47Fと出ている。全然違うね。やっぱり寒いのは堪える。

Bの様子を書いておこう。
最近(半年くらいか)、散歩のときにわたしが来るまで待っている。それだけじゃなく、夫とD&Cが準備出来て外へ出ようとしても、わたしの元へやってきて、出かけようとしない。きっと、自分はマミィと歩くもの、と感じているのだろう。一緒に行こうよ、と誘ってくれているのが嬉しい。その反面、体がキツイのかな、、と不安になる。日曜日には、疲れないようにと散歩の途中でわたしとBだけ帰るように仕向けたが、ダディとD&Cが先を行くのを見て、頑固にも動かなかった。なので、様子を見ながら一緒に後から付いて行ったのだけれど、後半になって脚が動かなくなってしまったらしい。ひょこひょこと片足を引きずって歩き出し、それがだんだん酷くなったので、そこから夫が担いで帰った。ダディに抱かれたBは嫌がることなく、ちょっと嬉しそうな顔までして(!)おうちまで一緒に帰った。以前は、抱っこされると怖がったり嫌がったりしたものだが、あんなに素直に担がれる姿を見ると、さらに淋しいような切ないような気持ちになってしまった。
昨夜は、TVを見ているわたしの傍に来て、撫でてと言わんばかりに顔をすり寄せて来る。リクライナーに座っているわたしは、Bの首もとを撫でるのに手が届かず体勢が苦しい。それでも長いこと体を斜めにしてBを撫でていたのだけれど、どんどんさらに遠くのほうへと横たわってしまうB。結局、リクライナーから降りてフロアーの上にクッションを置いてそこへ座って、Bをずっと撫でてあげた。Bはとても安心して眠っていた。体を撫でていると、骨皮ばかりで筋肉がすっかり削げ落ちているのがよくわかって、本当に辛くなる。夫にそのことを言いながら、涙が出てきそうになった。
そうそう、Bは眠っている途中で、くっさーーーーいおならもしてくれた。まったくーーー。おなら攻撃を食わせながらも本犬は知らん顔でぐっすり眠っている。なので、ちょうど良いとばかりに、爪切りをした。案の定、良く寝ていたので切りやすかった。

じいちゃんになってしまったBがかわいくて愛しくてたまらない。Bとは長い歴史がある。いつまでもいつまでも元気でいて欲しい。いや、元気とまでは言えなくても、傍にいてくれるだけでいいよ。








9/27/2013

ぶるーす



ブルースは1998年5月17日に生まれた。そして同年、10月10日に我が家へやって来た。5ヶ月弱の頃。当時わたしたちは念願のマイホームを購入、長年引き延ばしにしていた「犬を飼う」という娘との約束をやっと果たした、記念すべき日である。



ブルースは片田舎のちいさなショッピングモール内のちんこいペットショップにいた。後からわかったことなのだが、そのペットショップは閉店間際だったらしい。なーんてことはつゆ知らず。もこもこと両の手にすっぽりおさまるサイズのかわいいパピィたちの隣のケージ(しかも仕切りをはずして2部屋が使われていた)のその犬は、周囲の犬たちに比べるとひときわでかかった、やたらでかかった、成犬と呼べるくらいにでかかった。だからだろう、誰もその犬に目を向けることはないように思われた。見た目、全然、仔犬じゃないし。
その犬は、オーストラリアンシェパードという犬種だった。シェパードっていうくらいだからもっとでかくなるのだろうな・・まぁでもそれほどでもなかろう・・そんなことを思っていた。初めてブルースに会った日。それはまだ新しい家に引っ越す1週間前のことであった。当時まだわたしたちはアパートで暮らしていた。だから、下見に出ただけ、まだ犬を迎え入れることは出来なかった。



10月10日土曜日。
わたしたち家族はそのペットショップへ向かった。その日、わたしたちはそれぞれ、その犬のことを考えていた。もしかしたらもう誰かが買ってしまったかもしれない、もういないかもしれない、いなかったら仕方がない、でももしまだいたら・・・。
不思議なことに、誰もその犬のことを口にしなかった。でも、わたしの心の中では決まっていた。もしあの子がまだいたら、あの子にしよう、きっと賛成してくれる、そう思っていた。夫も娘も同じ気持ちだったというのは、後になって知ったことだった。


その犬はまだそこにいた。そして、彼の隣のケージに6-7匹はいた仔犬たち(シーズー)は、殆どがいなくなり、代わりに違う犬種の仔犬が3匹ほど、むにゅむにゅと動いていた。それがどの犬種だったかはまったく覚えていない、あの犬がまだそこにいたから、目に入らなかったのだ。

わたしたちはそれぞれがほっと安堵し、それぞれがやったーと心のなかで喜び、さてどうやって伝えよう、と思っていた。あのとき、誰が最初にこの言葉を言ったのか、或いは皆がほぼ同時に言ったのか、どうだったろう?

I want him.



ペットショップのオーナーは大きな女性だった。彼女は嬉しそうにその犬をケージから出し、ショップ前に作ってあるサークルの中へ入れた。犬は、ケージから出たことがあまりなかったのかもしれない、どうしたら良いのかわからない様子だった。脚の力もあまりない感じだった。大きな体なのに、おどおどしていて、やっぱりまだ仔犬なんだなと思った。娘は嬉しそうに彼を撫で、抱きしめた。

どれくらい大きくなるのでしょう、オーナーに訊くと、これ以上はそれほど大きくはなりませんよ、という答えだった。もちろん嘘。でも、わたしたちは皆、そのことに気付いていたし、それでいいとも思っていた。
この犬に決めたと伝えると、彼女は上気した顔で「$100でいいわ!」と言った。そう言えばわたしたちは、その犬の値段さえ知らなかった。で、いいわ、だなんて。この犬はよっぽど長い間、売れ残っていたのか、とかわいそうに思う。と同時に、彼がわたしたちを待っていたのだ、と思えた。会うべくして出会えた犬なのだ。


犬は「歩く」ことを知らなかった。なので、夫が抱いて、車へと向かった。ペットショップと提携している獣医のところでワクチン注射をして貰うことになっていた。車で5分ほどのところにあったと記憶している。そこへ向かう途中、車に乗ってすぐ、その犬は車内でおしっこをしてしまった。あー怖かったのかな、大丈夫、大丈夫。わたしたちは笑いあった。



帰り道、名前をどうするかという話になり、なぜかわたしが付けることになった。
その犬を見て、最初の印象はなんとも憂いのある、黒い目だった。優しく、悲しく、すべてを知っているような、深い目。
ふと、中島みゆきの歌を思い出した。わたしが あんまりブルースを歌いすぎたから 町では このところ 天気予報は「明日も夜です」


ブルース。Blues


それでも とにかく 昔の古いろうそくを 引っぱりだして 火をつける すると聞こえ出す古いブルース



Bluesがいい。 わたしは言った。音楽の、ブルース。
それは名前にはならない。名前じゃない。 夫が言った。
えーーぴったしなのに。いいじゃない、わたしたちが付ける名前なんだから。
それじゃぁBruceにしよう。Bruceなら名前だ。

まっいいか、と思った。わたしはBruce willisのファンだったし、日本語だとブルース(音楽の)もブルース(名前の)も同じ読み(響き)じゃ。



明るいろうそくを灯せば 明るいブルースが灯り
ちびたろうそくを灯せば ちびたブルースが揺れる



で、ミドルネームは、Wolfgangね。

夫と娘は、犬にもミドルネームを付けるのか、と呆れていた。そうだよ、もちろん。わたしはお構いなしだ。Wolfgangという名前は、実は娘に付けるつもりの名前(ファーストネーム)だった。男の子が生まれると信じていたわたしは、Wolfgangという名前にしてWolfyと呼ぶつもりでいた。が、生まれて来たのが女の子だった。男の子が生まれたらーーーと思って長年その名前をあたためていたのだが、まぁ現実にはならなかった。そして今、念願の男の子(犬)が我が家へやって来たのだ。
夫と娘は、まぁいいよ、と承諾してくれた。別に誰もミドルネームで呼ぶことはないし。とでも思ったのだろう。


こうして、ブルースは我が家にやって来た。







6/01/2013

浸水、



午前中、散歩へ行ったんだけど・・・


れれ、こんなことになってるんすけど、、、

ちょっとこれじゃぁ前へ進めませんなぁ

ちょっとおふたりさんそこで何してんすかー



先週の大雨で、いつも行く公園が水没しとりました・・・。

って、実は浸水してるってこと知ってたんだけどね、どれくらい水が引いたかなーって、興味本位に立ち寄ってみただけ。


森もご覧のとおり。まるで潮の満ちたマングローブ!?



ついでに逆方向の小道も進んでみた。こちらは川側なので絶対に水没確実なんだけど、まぁ怖いもの見たさでw

ありゃ、やっぱりこちら側も駄目っすか、、


D:早くしろよ、もう引き返すって C:えーなんでー







この浸水は、先週の日曜(5月26日)の大雨によるもの。このときの雨量、我が町では4.25インチ(11cm弱)を記録した。本当にもの凄い大雨だった。義両親の家の地下室も浸水。翌日は朝からその片付けで大変だったらしい。我が家は辛うじて無事だった。sump pumpのおかげかも。フル稼働だったからね。
このところの悪天候で、あちこちで竜巻被害もあったと聞いた。そのときは、地下室があって良かったーと話していたのだが、酷い雨だと浸水してしまうのが難点。



3枚目の写真。
引き返すよー、って言うのに何やらごそごそしてるので覗いてみると・・・Cosmo、みみずを食べようとしてた、、、いや、いくらかはちぎって食っちゃってたかも(ーー;
Nooooo!! と言ってすぐ止めさせたんだけど、その直後に何度もくしゃみをしとりました。鼻の頭、泥がついてたし、、、まーったく。









5/29/2013

extreme



昨日、某ブログで紹介されていた「進撃の巨人」というアニメを動画で探して見てみた。第1回目放送のやつ。

検索中にそのあらすじもちらりと読んだので、なんとなくエグいものなんだろうなぁという感覚はあったのだが、いやはやなんとも、、、母親が巨人に食べられるシーンは気持ち悪くてたまらなかった。あの男の子の目、女の子の表情、、、これって日本では子供向けのアニメなの?こんなエクストリーム(過激)なシーンが放送されるわけ?疑問だ、、、
(ところでなぜかわからないのだけれど、どこかで見たことのあるシーンなんだよね、あの、母親が巨人に指でつままれて食べられるところ、、、あーー嫌だいやだ)



先週末はMemorial Day Weekendで、他州から義叔父夫婦が遊びに来ていた。月曜の夕、食事を終えてゆっくりしていた時、義叔父がID(Investigation Discovery)channelのDeadly Womenという番組を見ていた。(彼がリモコンを持っていたので)何気なく皆でその番組を見ることになったのだが、これがまたたまらなかった。過去に実際に起こった女性による犯行をビデオで再現しつつ、その捜査に関わった人達の証言や犯人の周囲の人々の話などを集めたものだったのだが、、、あー怖ろしい、気持ち悪い。犯罪を犯すときというのは(殆どのケースが殺人だった)、どこか精神的に正常ではないのだろうけれど、、、なぜに人はこうも極端な行為に出てしまうのだろうか、、、。

ある女性は(財産目当てで結婚した)夫からDVを幾度となく繰り返され、次第に夫を殺したくなる程憎むようになる。そんな夫なら別れて離れてしまえばよいものを、彼女は射撃の練習を始め、ついにある日、夫を撃ち殺してしまう。しかも彼女は、その後にチェーンソーで夫の身体を切り刻んでしまう(結果、ゴミとして出したところを第三者に目撃され逮捕された)。うー、、、ここまで過激になるのはどういうことなのだろう。ああああ怖ろしい、、、
(*ちなみにこのシーンの首を切ろうとするところで、その朝マイ人形の首の部分が壊れて頭が落ちたことを思い出し、義母からsuper glue(瞬間接着剤)を借りた。こんなときにこういう発想もどうよ、って感じだけど、まぁおかげでお人形さんは修理できました)




何年か前の母の日にいただいた人形。隣には母ちゃん@島の写真。






昨日は例のアニメ(進撃の巨人)のせいで、もしかしたらおどろおどろした夢を見てしまうかも、、、と思ったが、案の定。内容は忘れてしまったが、自分、夢のなかで 誰かに激怒していた。それも、普通の会話だったのに、いきなり怒りの沸点に達したかのように、怒鳴り出していた。相手はNOKKO(仮名)だったような気がする。職場の同僚。あーーー怖い、、、あんな自分、自分じゃないけど(たぶん、)あんなことしちゃうなんて、、、なんて叫んだかもろくすっぽ覚えていないけど、彼女に指を立てて叫んでた。釘を刺すような言い方で。ぼんやりと思い出せるのは、"I've had enough! I'm done with you!" うわーーー、なんて酷い言い回し、、、わたし、アメリカ人が怒ったときの仕草になってたよ、、、あーーー怖ろしい、、、


それから、今朝あけがたに見た夢では、日本に帰っていて、滞在で必要な費用を日本の銀行で引き出そうとするのだが、おろしちゃうと残金が3000円程度になってしまうのでどうしようか躊躇っている夢だった。なんだか現実的・・・これまた違う意味で、怖いーw









5/08/2013

春らしくなってきた

Magnoliaが咲き始めました

蕾が沢山♩

ライラックの花はもう少し先のようです

1本だけまだ残ってたチューリップ

芍薬も伸びてきました
もこもこし始めたシバザクラ

もうそろそろおしまいのスイセン/この前の雪にも負けず




今、義母のところのMax(手前の白いの)が来てます

じゃぁそろそろ皆さん中へ戻ってくださいな



天気が良くなって最高気温が72F(22.2℃)とか。おかげで庭に残ってた雪も融けて一気に春らしく。昨日は午後になるとあちこちから芝刈りの音が聞こえて来た。散歩のとき、近所の男の子(10歳くらい)が上手に芝刈り機を使っているのを見て、いたく感心。

この前まで天気が悪かったので延期していたのだが、そろそろ花を植えようと思う。今年はワケありでコンテナ植えのみに徹する予定。明日は花の苗を買いに行く予定〜(^^)







5/04/2013

マラカイ(おまけ)





翌4月24日。
天気がとっても良いので、犬たちに早めに食餌をあげて散歩へ。
Bruceはこの日も動きがのそい。それでも散歩へは行きたがるので、最近はもっぱら近所を1ブロックだけ歩かせる。そしてBruceだけ先に一旦家に戻し、D&Cは引き続きそのまま長い散歩へと連れて行く。これがいつものルーチンだ。面白いことに若い衆の2頭、Bruceと一緒のときはのろのろと歩いてくれる。てんで考えてないように見えても、どこかでBruceが年寄り犬だということを知っているしリスペクトしているのだろう、たぶん。


上天気の快晴。本当に綺麗な日だったのと2日連休だったのもあって、D&Cと意欲満々に出かける。とりあえずマラカイの方向とは別のほうへ向かってずんずん進んだ。
そうだ、今日はBike trailのほうへ行こう!と思い立つ。家から東のほうへ、公園を超えハイウェイを横断し、その先へ。途中、小学校にさしかかる手前で笑顔の女性に声をかけられた。(その女性がわたしたちのほうへどんどん近づいて来たので、マズい なぁ、、と思い、あえて道路の反対側へ移動するところだったのだけど)


「えええ、こんなところまで歩いて来たの!?」
一瞬、誰に喋っているのかわからなかった。はぁ?ちゅう感じ。わたしのこと知ってるの?それともうちの犬のことを知ってるの???

すると、その女性曰く、彼女はうちの近所をもっと西へ過ぎたところだかに住んでいて、わたしたちが歩いているのを「よく見かける」のだそう。

「あなたたち、本当に幸せねー」
彼女は犬たちにそう話しかけていた。それから「あなたはこの町の中で最も健康的なひとだわ!」と、わたしに言う。いや、たいした距離じゃぁないと思うのだけど、、、どう答えて良いのやら、どぎまぎ。「あなたも犬たちも健康そのもので最高にしあわせ!」アメリカ人特有の言い回しなんだろうけれど、なんとも大袈裟に大賛辞されて恥ずかしい。


彼女との会話で、ちょっと気を良くしたわたし(ははは、)Bike Trailに入ってから南へと更に進み、1マイルの表示の辺りで引き返した。そのまま旧駅跡まで戻り、up-townを通って家へ。距離にしてどれくらい歩いたことになるのだろう・・・時間にしてちょうど2時間くらいか。


帰り道の途中、ある女性に声をかけられた。
「こんにちは。あのね、もううちの犬があなたたちを困らせることはないからー」
え?驚いて、そうっと訊ねてみる。「あの、もしかして・・」
「そうなの、彼女ね、亡くなったの」

その家の前庭にはいつもGレトリーバーがいた。彼女はとってもおとなしい犬で、うちの犬たちにおっとりと近付いてきては挨拶し、お母さんに呼ばれるとゆっくりと戻っていく、そんな子だった。芝生が好きで、風が好きで、いつもひなたぼっこをしていた。
「腎臓を悪くして、体重が落ちてね、、、」最期のほうはそういう状態だったらしい。


家族の一員を失くすのは本当に、本当に、辛い。わたしたちも2年前に愛犬を失くしたこと、そしてもう1頭の犬はそろそろ終わりが近付いていること、などを伝えた(Bruceがいちばんその子と親しかった)。




翌日、仕事から戻った夫にこの話をした。彼も驚き、ふたりしてしんみりとしてしまった。犬と暮らしている限り、いつか迎えることとはわかっているのだけれど。
ここで暮らし始めて丸6年が過ぎた。その間、散歩途中で出会う犬たちの顔ぶれも変わった。いつも見る犬がいなくなると、なんだか心配になる。見た目で大体の歳が予想できるので、もしかして、、、と思ったりもする。何か出来るわけでもないが、どこかで気にしているのだ。


マラカイのこともやっぱり気になる。何度か実際に関わっているので、余計に。
この日は夫と一緒に散歩へ行った。夫がDeweyを、わたしがCosmoを引いて。ふたりだったので、マラカイの家の近くもコースに入れた。時間帯もあったのだろうが(まだ学校の時間)マラカイの姿は見られなかった。声もしない。昼寝している頃か。

よくよく見ると、この前あの少年が遊ばせていたのは彼の隣の家の敷地だった。夫が指で示しながら、マラカイはあそこのフェンスの奥のほうにいる筈なんだけどね、と説明する。隣の家の敷地でも遊ばせてOKなんだ・・。軽く驚く。あぁでも隣にもGシェパードとBCレトリーバーがいるから犬仲間には寛大なのかもしれない(Gシェパードのほうは敷地内に放されていることが多い。invisible fenceになっているらしく、うちの犬たちに激しく吠えながら駆け回っているが近くまで来ることはない)。しかしマラカイだからなぁ・・・迷惑かけてなきゃいいけどねぇ・・・。そんな話をしながら歩いた。


たぶん、あの少年がマラカイを欲しがったんだと思うよ。夫が言う。

で、お父さんはそんなに乗り気じゃなかったのに、子供に言われて渋々マラカイを飼い始めた。お父さんはたぶん犬のことは好きなほうではないかも。でも少年は、自分が世話するから!とか言って押し切った。仔犬の頃はまだ良かった。が、マラカイはだんだんでかくなって、少年よりも力が強くなって、少年は躾なんて出来ない。そうやって時間が過ぎてって、いつしか少年も成長し、もちろんマラカイのことは大好きだけど、だんだん、友達とかスポーツとかゲームとか、そういうのに忙しくなってきた。で、ますますマラカイのことはおざなりになってしまう。しかも親は協力はしてくれない。そもそもマラカイは少年の犬だろう、ってことで。


ちょっと待ったー!わたしは思わず吹き出してしまった。をいをい、それはすべてあなたの想像でしょう。夫は、まぁ、そうだけど・・・かなり当たっていると思うよ、と言う。まぁー勝手にそんなことまで想像しちゃって!夫はその後に付け加えなかったけれど、たぶんこう思って(想像して)いる。いよいよお父さんがもう我慢出来ない、と言い始め、少年もまたマラカイに手を焼き、自分のことでますます忙しくなって、ついにマラカイを手放す決心をしてしまう。町のシェルターにいつかマラカイが入ったら・・・そのときは僕らが引き取るしかない、縁があったのだ、あの犬とは。


Cosmoとは相性が悪過ぎるよ。わたしの言葉に夫はぎくっとしていた。
あの晩、きったないマラカイをとりあえず家の中に入れてみようと思って犬たちに会わせてみたけど、酷かったんだから。特にCosmoはヤバかった。Deweyは吠えるだけまだいい。でもCosmoはサイレンスだったからね。あいつ、狙ってたんだよ、あの動きは本当にヤバかった。自分でもよく止められたな、と思う。恐怖が後から来たのが良かったのかもね。

うんうん、と聞いている夫にとどめを刺す。
Cosmoが来たときのこと覚えてる?Dewey完全にまいっちゃったでしょう。あんなに回復してたDeweyのことをあれだけ完璧に後退させたのはCosmoの存在だった、ってこと、忘れないでよ。


正直なところ、Cosmoやマラカイはどうにでもなると思っている。あの晩は引き合わせたときの状況が悪かった。わたしが暗闇のなかで得体の知れない他所の犬に時間をかけていたせいでわがままCosmoはテリトリー意識がかなり高まったのだろう。なので、うまく引き合わせれば、それなりに慣れると思う。でも、Deweyは別だ。Deweyはうちに来るまでの環境がわたしたちが思う以上に劣悪だったのだろう、トラウマを抱えたままでいるのがわかる。変な話、Cosmoやマラカイの天真爛漫とも言えるわがまま?無謀ぶり?をDeweyに少し分けて貰いたいくらいだ。


「でも、あの少年がマラカイを手放すことはないね、きっと大丈夫」夫はそう締めくくった。わたしは、そうだといいな・・・と、心から思った。


その後、ふたりでBruceを迎え入れたときのこと、歩くこと、遊ぶことを知らなかったこと、大きくなるにつれやんちゃになっていったこと、かじられたカーペット、盗み食いされたステーキ肉、目の前でパクッと食べられたチーズケーキ、バックヤードから逃げ出したこと、大捜索したこと、などなど、思い出話に花が咲いた。あの頃のわたしたち、もしかしたら今の少年とおんなじかもしれない。いや、フェンスで囲まれたバックヤードに放すことで安心しきってた、思いっきり怠惰なオーナーだった。そして今もあの頃とさほど変わってはいないのかもしれない。
まぁ一応それなりに勉強(もどき)はしているつもり。と、言いながら、犬関連のTVを見たりブログ記事をせっせと読んだり書いたり、しているのだ。ははははは。














4/26/2013

マラカイ③



4月23日。
Malachiに遭った。超久しぶり。冬の間ずっと姿を見なかったのと声さえ聞かなかったのとで、もしかしてオーナーが手放しちゃったのでは、、と心配したくらいだった。でも、1ヶ月くらい前だったか、夫から彼の姿を見たと聞いていた。だから元気にしていることは知っていた。それに、いつだったかその後に夫と一緒に犬たちと散歩に行ったとき、彼の家の奥のほうから元気に吠えているのも聞こえた。しかし、姿を実際に見たのは本当に久しぶりだった。


あの男の子と遊んでいた。夫も言っていたとおり、少年はいくぶん背が伸びたようだ。マラカイも然り。どっしりと逞しく育っていた。フリーで遊ばせているところを見ると、かなりしつけも出来ているのかもしれない、そんなことを思った。
のが、大きな間違いだった。


少年は、わたしたちに気付いて、すぐにマラカイを呼び寄せた。あれ?声変わりした?と思うような、ちょっと低い声だった。ますますわたしは(勝手に)安心してしまった。そし て、そのまま普通に進んだ。D&Cもマラカイに気付いたようだったが、リーシュを短く握り、落ち着いて進んで行った。2頭とも、わたしと一緒にゆっくりと歩いてくれた。正直なところ、わたしはマラカイの姿を見て微笑む気持ちの余裕さえあった。ほほー相変わらず元気だわー良かったーー!なんてね。


わたし、マラカイは少年の元へ戻ったのだとばかり思っていた、その矢先、突然、でっかい黒いものが行く手を阻んだ。だーーー、、、マラカイだった。
はちゃー、駄目よあなた、ちゃんと帰りなさい。
このときもまだ気持ちにゆとりがあった。マラカイはすぐに少年が呼び戻してくれるだろう、大丈夫。そう思っていた。


しかし、マラカイ、てんで言うことを聞かない。なになになに?これじゃ去年のあのときとまったく同じじゃないか。マラカイ、いい加減にしなさい、早く戻って!心の中で叫ぶ。しかしマラカイは容赦なく執拗に追いかけてくる。追いかけるだけならまだ良い。追い越しては戻って来て、身体を伏せ、D&Cにけしかけるのだ、ほら、僕と遊ぼうよ!追いかけっこしようよ!僕は速いんだよ!つかまえてみてよ!そんな感じ。いかんいかん、去年より酷くなってる。大きくなった分だけ、自信がついたんだね。いかんよマラカイ、今は一緒には遊べないんだよ。

もちろんD&Cは面白くない。自分たちはリーシュに繋がれているのだ、追いかけたくたってそれは出来ない。しかもcoupler leashでの2頭引きだからね、尚のこと。一方が動けばもう一方も引っ張られる。案の定、そのうちD&Cとがガウガウ言い合う羽目に。そこへまたマラカイが近づいて来て中に割り込もうとする。2頭は狂ったようにマラカイに反応する。



マーーーラーーーカーーーーイーーーーーー!!!
少年は遠くから声を枯らして叫んでいる。マラカイはまったく聞いていない。おい少年、そんなところで呼んだって無駄だろう、こっちへ来なさい、何横着してんのよ。


その子は、わたしに向かって、僕の言うことなんか聞かないんだ、だからそのまま進んでってよ、なんて弱音を吐く始末。いやね、無視して進んでもね、マラカイが先回りして道を塞ぐのよ、見てたでしょう?そう思ったのだが、口にするのは止め、とりあえずなんとか隙を見て、先を進む。なるべくマラカイのことはなかったかのように振る舞って(ここが大事、たぶん、、、)2頭を連れて行く。





最初はうまくいったように思う。が、すぐにマラカイが後ろから飛び出してくる。わたしたちの周りをぐるぐるまわる。これじゃ進めないよー。

Uターンして逆戻りしてみた。とにかく、マラカイのいない場所へ進む(逃げる)のだ。しかしそれも無駄。彼はすぐさま駆けて来て、わたしたちの周りを囲むように駆け回り、けしかける。わたしたちは羊か!!さすが牧羊犬。こうやって追い込むわけか、、、


そんななか、立ち往生していた庭の家主が、わたしたちの様子をフロントポーチから見ていて、そこから「こっちへおいで」と手を振ってくれているのが見えた。わたしに向かって言っているのかそれともマラカイのオーナーに言っているのか。どちらにしても、マラカイの応酬が酷くてそれどころじゃない。


無視してそのまま進んでよ!


少年がまた言う。わたし、ちょっとムッと来る(大人気ない、、、)
やってるわよ、それでもすぐに彼が追いかけてくるんだもの!このときばかりはつい口にしてしまった(ますます大人気ない、、、)
見ると、行き交う車も、いちいち止まったり大きくカーブしたりして、その間をマラカイが駆け回っている。車の中から見てた人達はどんな顔をしていたのだろう。お笑いだっただろうか、それとも憤慨してただろうか。わたしはもう、そんなのを確認する余裕もない。


D&Cがガウガウ始まる。DeweyはCosmoに対し、いちいち反応するんじゃねぇ!と言っている。Cosmoはというと、てめぇは黙ってろ!てな感じか。Deweyの首筋にCosmoが噛み付こうとして、まぁその顔つきの恐ろしいことったら!いかんいかん、この顔のときは駄目だ、こいつ獣に戻ってしまってるーーーおーーい!!まーーーったく、なんであんた達が喧嘩しなきゃならないの!わたし、こんなの、嫌だからーーー!!わたしはわたしで、だんだん苛立ってきてD&Cに愚痴を吐く。
 

さて、幾度Uターンしたことか。もうどの方向でもいいから、とにかくマラカイを避けるべくずんずん進んだ。お願い少年、その間にマラカイを確保してちょうだい!そう祈りながら。

後ろを振り向くことは出来ない。そんな隙にD&Cが戻ろうとしたら良くないからね。Cesarがいつも言っている、どっしりと、落ち着いて。そうそう、落ち着け、エネルギーが大事。 一瞬の気の迷いが命取り(大袈裟)。

そうして、心のどこかでマラカイの気配を探りながら、どうやら近くにはいなさそうだと思ったとき・・・よっしゃ!ここで走ることにした。行くよ!2頭にそう声をかけ、D&Cとどんどん走る、ごいごい駆ける。とにかく先へ。付いてくるなよーーーマラカイーーお前は来なくていいからなーーー。


はぁはぁ言いながら、後方の様子を探るが、どうやら追いかけてくる感じはしない。息があがったところで、走るのをやめ、そろそろと歩きはじめた。このときそぅっと後ろを振り向いてみたが・・・マラカイの姿も少年の姿もない。

うわ、、、助かった、、、、



走ったのなんて、何年ぶりだろう。歩くことはあっても走ることはないもんなぁ。


いつの間にかD&Cも落ち着いてずんずんと歩いている。Cosmoの顔も、いつものきゃわいい、なーんも考えてないような顔に戻っている。こやつめ、、、。Deweyは、わたしの大腿部にそっとひっつきながら、時折こちらを見上げて、はっはっはっは、と歩いている。平和だーーー。



しっかし、散々な目に遭った。マラカイ、、、まーーーったく変わっていなかったじゃないか!!というか、さらに逞しく成長してくれちゃって、、、、
少年、あなたももちょっと成長してくれんと、、、



2頭を引きながら、しばらくこの散歩コースには来れないな、と思う。いや、ひとりのときは絶対に無理、でもスカさんと一緒だったら・・・よし、ここにはもうひとりでは来ない。そう心に誓う。自分、まだまだ未熟だわ。成長せなならんのは、少年だけじゃないみたいで。