老いのいいところは、少しずつではあるが自分が社会から免責されていくような気分になれるところだ。
・・・・中略・・・・
他人に求められなくとも、自分のうちから湧いてくる生きる歓びをどこまでもっていられるか、それが私にとっての老いの課題かもしれない。
谷川俊太郎氏の「ひとり暮らし」を読み終えた。
あとがきが2001年になっていて、2009年に文庫版へのあとがきが加えられている。ということはもう既に20年近く前のものだ。
谷川氏はこの本の中で既に「老い」という言葉を使っているけれど、今はもう本当のほんとうに、おじいさん、になっているのだろう。まだひとり暮らしをされているのかな・・・と思って調べてみたら、去年の12月に(令和元年と書かれているからそうなのだろう)詩集を出していた。早速、Bibliaアプリの読みたい本リストに入れておいた。
その中で、
詩というのは基本的にきれいごとを書くものなんだけど、でもやっぱりその中に毒を入れなきゃいけない、みたいなのがありますね
というのがあって、ハッとした。
この記事によると、彼は生きる歓びをまだまだもっているのがわかる。