12/15/2020

good husband

 






昨夕、夫が帰宅した。5日ぶりくらいか。

帰宅するなり、彼は洗濯を始めた。わたしは夕飯の支度をしていた。仕事の作業着などが主で、大した量ではなかった。そのうち、washing cycle終了のブザーが鳴り、作業用パンツやhoodie sweaterが階下に向かう柵のところにかけられた。いつものことで、夫は乾燥機を嫌う。縮むのを防ぐため、らしい。家中あちこちに洗濯物を吊るされるのは正直あまり好きではないけれど、まぁいい。ダイニングチェアーの背もたれにそれぞれかけられた時にはいささか辟易するが、命に関わることでもなし、目を瞑っている。


大きなものを干し終えた夫は、寝室に行き、ちょっとよれたbounce(dryer sheet)1枚を携えて出て来た。ん?なんだ? と、思う間もなく、夫はそのよれたシートをドライヤーに放り込んで乾燥を開始した。乾燥機には下着と靴下、バスタオル1枚程度のほんの少量である。あ、、、、、思わず、笑いがこみあがった。が、笑わない。ぐっと我慢した。夫はそんなわたしを横目に、リビングへ戻りリクライナーに腰かけTVを見始めた。


だだだだだーーーだからか!!!だから、だったのかーーーー!!と、心の中で叫ぶ。ばらばらのパズルがピタッとおさまった感。その瞬間、笑いを抑えきれなくなった。ひひひひひひひひひひ、最初は声を殺しながら、そのうちたまならくなって声を出して笑った。それからその場に座り込んで、ゲラゲラと笑った。笑っても笑っても止まらない。とにかく、笑った。長い間、笑った。こんなに笑ったのは、コジが逝ってから、初めてだ。コズモ、あなたのダディは本当におかしいね。


夫のdrawersの最上段は下着と靴下が入っている。彼は自分の洗濯を自分でするのだが、仕事で出来なくなった時にはわたしがしている。わたしの衣類の畳み方と彼のそれとは少し違っていて、それらが混ざった状態。そんな中、左端のほうに何枚かのdryer sheetsが入っているのは随分前から知っていた。なんでこんなものを?とも思ったが、香りつけか???と思う程度で、そのままにしていた。たまに、こんな何枚も入れておく必要があるのか?とも思ったが、わたしのものじゃなし、気にはしなかった。


あれか!!と、思った。夫は、あのシートを使い回していたのだ。まさか!と信じられなかったけれど、そうに違いない。香りつけなんかじゃなかった。ゴミ箱に捨てるのを面倒臭がっていたわけでもなかった。「取っておいた」のだ。「保管」していたのだ。妻に捨てられぬように。


以前、わたしが(自分の洗濯をしていた際)乾燥機にシートを入れ忘れたことがあった。普段2枚は入れてるのに、なぜに忘れたのか???乾燥機から取り出すときの静電気が激しくて気付いたのだが、わたしがぶつぶつ言ってたのが聞こえたらしい夫が、今から1枚入れて10分くらいサイクル回せば静電気が取れるよ、と言う。おおお!あなたはなんて頭が良いのー!お礼を言いながら、早速シートを1枚入れて10分でスタートさせた。らば夫が「ちょっと待って」と言った。が、もうスタートさせていたのを見ると「あ、いい。なんでもない。」と言った。あのとき、何?と思ったが、別に気にもしなかった。10分後、しっかりと静電気が取れたふわふわの状態で完了し、わたしは"It worked!"と大喜びで夫に再度お礼を言った。夫は"That's good."と言っていた。

あのとき、夫は古いシートをわたしに持ってこようとしたのだろう。たったの10分、静電気を取るために最適なシート。もちろんわたしはそんなことは知らない、知らなかった。


パズルが合わさった。それがおかしくて、笑った。なんてことだ。わたしがいつも2枚使っている中、彼はシートを使い回していた。多分彼はわたしが2枚使っているのを知らない。と、思う。知ったら、どう思うのだろう。呆れるか?憤るか???

笑ってくれ、と願う。笑い飛ばしてくれ。あなたには無駄なことかもしれないけど、わたしにはあなたのその不可解な行動が無駄だと思う。でも、おかしい。おかしい、でいいじゃないか。まったくもっておかしい。あっちがこうでこっちがこう。節約と無駄とでバランス上等。




夫よ、You are a good husband. (good husbandという言葉には「締まり屋」という意味があるらしい。わはははは。)







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